2016年度特別講演・WEB展示会
ファルコム黎明期展(前編)
-初期のゲームソフトを振り返る-

(The Dawn of Nihon Falcom)
開催日:2017年7月22日(土)

日本ファルコム株式会社は、1981年3月に設立された企業である。当初はコンピューター導入のコンサルティング等を行っていたが、同年7月に米国アップル社の公認代理店として「コンピュータランド立川」を設立、アメリカから輸入したハードウェアと共にビジネスソフト/ゲームソフト類の販売を行っていた。当時はまだ個人でコンピュータを持つことは珍しい時代であり、国産のソフトウェアは不足していた。そうした中で、コンピュータランド立川の顧客が持ち込んだゲームソフト類を店頭で販売し始めたのが、現在のゲームソフト開発を行う日本ファルコムの源流となる。その第一弾が「ギャラクティック ウォーズ1」(1982年)となる。

設立当初は、当時のソフトウェア会社と同様に、様々なジャンルの作品を手がけていた。ゴルフゲームや占いソフトなどもあったが、初期は怪奇趣味を打ち出したアドベンチャーゲームを多く発売しており、自社開発第一弾として挙げられている「デーモンズリング」(1984年)もその一つである。その後「ドラゴンスレイヤー」(1984年)「ザナドゥ」(1985年)のヒットを経て「イース」「ソーサリアン」(共に1987年)等でファンタジーロールプレイングゲームの路線を確固たるものとしていった。

ロールプレイングゲームは今日では一ジャンルとして定着していると言えるが、80年代前半は何をもってそう呼ぶか、明確なジャンルの基準にも乏しかった。「ドラゴンスレイヤー」「ザナドゥ」もそうした過渡期の作品で、その後ファルコム自身が発表する作品の中で日本のロールプレイングゲームは再定義されていったと言える。同時期に設立された企業の多くがゲーム産業から撤退していった中で、現在でも「イースシリーズ」「軌跡シリーズ」等で多くのファンを持つ老舗メーカーである。

※注意:展覧されている作品は研究用です。パッケージやゲーム画像などの著作権は著作者に帰属します。
私的使用のための複製を除き、著作物の無断複製は著作権侵害になります。

ギャラクティック・ウォーズ1 〔銀河戦争〕
ギャラクティックウォーズワン(Galactic Wars 1)

初版・店舗版)
日本ファルコムオリジナルゲームソフトウェア第一弾。「日本ファルコム」は当初コンピュータショップ「コンピュータランド立川」を経営する会社名であった。当時「コンピュータランド立川」は特にAppleⅡのゲームソフトを多く取り扱っており、ショップに通っていた木屋善夫氏が作った作品である。
元祖はカシオのFP-1100という今日あまり知られていないパソコン用として発売され、直後にPC-8801/PC-9801に移植された。ジャンルは今日風に言えばシミュレーションゲームであり、後の日本ファルコムの得意分野とは異なる印象が強い。まだジャンル分けすら定かではなかった時代らしく、「ファンタジーゲーム的なおもしろさをもつ」「知的戦略ゲーム」などといった宣伝文句にも苦労の跡が伺える。
内容は銀河系連合軍α艦隊の総司令官であるプレイヤーが、敵の宇宙艦隊からの攻撃から惑星M23を守るという設定。シミュレーションゲームでありながらある程度のリアルタイム性を持っている。
展示はコンピュータランド立川の店舗でのみ販売されたと思われるパッケージ。既に関係者の記憶でもはっきりせず、正確な実態は不明である。

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:表記なし
機種:CASIO FP-1000/FP-1100共通
媒体:カセットテープ(1個)
定価:4,500円(税無)
型番:表記なし
発売:1982年前半
GACN:未所有

移植:NEC PC-8801
媒体:カセットテープ, フロッピーディスク5.25"2D(1個/枚)
定価:4,500円 6,000円 7,000円(税無)
GACN:8811007582008, 8811002339003

(再版)
内容は店舗版のギャラクティック・ウォーズ1と同じだが、パッケージが美麗なペン画となっている。この時点でFP-1100・PC-8801・PC-9801版が出揃っており、販売後期のものだと考えられる。ただ店舗版と同様に、基本的には「コンピュータランド立川」の店頭と、当時のパソコン雑誌に掲載された通信販売でしか流通しなかったと考えられ、現存数は非常に少ない。
ちなみにタイトルに1とあるが、2以降は存在しない。

「コンピュータランド立川」は1981年7月に開設され、今やiPhoneで有名なApple社が当時主力にしていた「AppleⅡ」というパソコンのソフト・ハードを公認代理店として扱っていた。当時の為替レートの関係でAppleⅡ本体やゲームソフトは価格が非常に高く、コンピュータランド立川で売られていたゲームソフトも7000円~10000円あたりが主力であった。「ギャラクティック・ウォーズ」はカセットテープ版4500円、フロッピーディスク版6000円と比較的安価な設定であった。とは言っても今の物価に換算すると2倍にした程度の感覚であり、まだまだ一般的とは言えなかった。

■関連記事
日本ファルコムの初作品、『ギャラクティック・ウォーズ1(GALACTIC WARS 1)』の保存

 

ファンタジック・シミレーション・ウォーゲーム

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:CASIO FP-1000/FP-1100共通
媒体:カセットテープ(1個)
定価:4,500円(税無)
型番:CSNW12001
発売:1983年前半
GACN:未所有

移植:NEC PC-8801
媒体:カセット, ディスク5.25"2D, 8"2D(1個/枚)
定価:4,500円 6,000円 7,000円(税無)
型番:NENW12001, NENW12002, NENW12003
GACN:8811000728007, 8811004297004, 8811008517009

移植:NEC PC-9801
媒体:フロッピーディスク5.25"2D, 8"2D(1枚)
定価:6,500円 7,500円(税無)
型番:NENW15001, NENW15002
GACN:未所有

コンピュータ・ザ・ゴルフ
コンピュータザゴルフ(Computer the Golf)

リアルさを追及したことが売りのゴルフゲーム。残念ながら当時としてもあまり目立った特徴はなく、ファルコムをこの方面に牽引することはなかった。まだ中間色ペイントなども使われておらず、どのへんが「Brilliant color graphics」なのかよく分からない。OBエリアなどは血の池地獄かと思うほどに真っ赤である(他社のゴルフゲームでも、そういう配色は珍しくなかった)。
「ギャラクティック・ウォーズ1」以来あまり使われなかった「NFC」という略称が見られるソフトの一つ。

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-8801
媒体:カセットテープ(1個)
定価:3,500円(税無)
型番:NENW12004
発売:1983年7月30日
GACN:8811006170008

移植:FUJITSU FM-7/FM-8共通
媒体:カセットテープ(1個)
型番:FUNW13002
GACN:8811006169002

スーパー四人麻雀
スーパーヨニンマージャン(Super Yonin Mahjong)

今見ると大変に「ファルコムらしくない」一本、麻雀ゲーム。しかし紛れもないファルコム作品である。
パッケージの裏には「X1が雀荘になった!」というキャッチフレーズに続き、処理の高速さが売りであったことが伺える。また、点数などの自動処理も強調されている(そこは、当時でも別に珍しくなかったが)。
基本的には一般的なルールそのままの麻雀であり、「ごく普通の麻雀ゲーム」というのが今日の評価である。X1でしか出なかったこともあり、現在はなかなかにレアな一本。

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:SHARP X1(要G-RAM/dB-Basic)
媒体:カセットテープ(1個)
定価:3,800円(税無)
型番:SINW16001
発売:1983年7月30日
GACN:8811006173009

コスモファイターⅡ
コスモファイターツー(Cosmo Fighter II)

SF風シューティングゲーム。「トレーニング グラウンド」というタイムトライアルの模擬戦と、「星間パトロール」という実戦モードの2つを持つ。敵キャラクターの外観や、「ガル」「ドモ」と言った敵名称、「ターゲットスコープ」というネーミングから、宇宙戦艦ヤマト・スターウォーズ・ガンダムといった当時のSF作品の影響が伺える。
目を引くのはやたらとオドロオドロしいパッケージイラスト。絵としては非常に高レベルなのだが、内容との関係性がいま一つ感じられない。かろうじて宇宙船と背景にSF要素が感じられるが、右にある「目玉のついた樹」はどこから持ってきたのだろうか。
日本ファルコム唯一のシューティングゲームと思われる。3D調である点は当時としてもそれほど珍しくはない。
「ギャラクティック・ウォーズ1」と違い、こちらはⅡがあってもⅠはないが、その理由は明確にされていない。

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:SHARP X1(Hu-BASIC用)
媒体:カセットテープ(1個)
定価:3,500円(税無)
型番:SINW16002
発売:1983年7月30日
GACN:8811006168005

バードランド
バードランド(Bird Land)

PC-8001mkⅡ専用のアクションゲーム。「コスモファイターⅡ」と同系統の怪しげなパッケージイラストが目を引くが、ゲーム中にはほとんどグラフィックは使われておらず、素朴と言っていい外見である。
4つのステージからなり、それぞれ内容が異なる。これもまた機種の関係で今日見ることは稀な一本。

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-8001mkII(N-80 BASIC用)
媒体:カセットテープ(1個)
定価:3,500円(税無)
型番:NENW17001
発売:1983年後半
GACN:8811006175003

ホラーハウス
ホラーハウス(Horror House)

ファルコムのアドベンチャーゲーム路線の第一弾となったソフト。社外からの持ち込みソフトが原型で、当時のファルコムの広告にはオリジナルソフトの募集をしている旨が書かれていた。
古典的なアドベンチャーゲームの体裁で、グラフィックも当時一般的であった「ライン描画+一部ペイント」、コマンド入力も「ヒダリ ユク」などのキーボード入力という、いかにも黎明期ならではのものである。
内容は「新居を妖怪によって占領されてしまったF家」を依頼されたプレイヤーが奪回のために探索する…というものだが、これまた初期のアドベンチャーにはありがちな「そのへんに物が唐突に落ちている」といったもので、謎解きの論理性といったものはさほど重視されていない。
最終的には、天井裏にいる殺人犯を縛り上げて警察に突き出した所で唐突に終わってしまう。幽霊と思われていたのは犯人によるホログラフィ…という強引なオチであった。

オカルティックミステリーアドベンチャーゲーム

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-8801
媒体:カセットテープ(1個)
定価:4,800円(税無)
型番:NENW12006
発売:1983年7月30日
GACN:8811006181004

ぱのらま島
パノラマトウ(Panorama-tō)

当時としては珍しく、フロッピーディスク版のみ、かつ9,500円という高価格で登場し、業界に衝撃を与えた作品。ファルコムが発売したロールプレイングゲームとしては初のものとなり、国産としても極初期のものとなる。
開発者は木屋善夫氏。2Dの地上マップと3Dのダンジョンや城などのマップからなり、製品には地上マップに対応したカラー印刷の紙地図も付属する。そのためか、外箱が非常に大判の製品であった。
ちなみにパッケージは表裏共に全く同じデザインで、画面写真やゲームの解説などが存在しない。同時期のファルコム作品にもこうした作りのものはなく、自信の程が伺える。が、実際に店頭で見た人は困ったかもしれない。
ゲームとしては純粋に島の冒険に絞った内容のためか、現在の日本ファルコムのホームページ「会社沿革」でも「1983年12月/国産初の本格的ロールプレイングゲームを発売」と、タイトル名を出さずに簡単に触れられているだけである。
ちなみに作品のタイトルは「ぱのらま島」だが、作中の島の名は「パノラマ島」で統一されている。古参のファンでもプレイ経験者がほとんどいない稀少な作品であるが、確かにファルコムの源流と言える一本。

ファンタジーロールプレイングゲーム

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-8801
媒体:フロッピーディスク5.25"2D(1枚)
定価:9,500円(税無)
型番:NENW12005
発売:1983年8月30日
GACN:8811003426009

女子大生プライベート
ジョシダイセイプライベート(Joshidaisei Private)

日本ファルコム黎明期、特に1983年はアクション、シミュレーション、アドベンチャー、ロールプレイング…など、あらゆるジャンルに手を出していた。そんな中でも唯一のパズルゲームがこの「女子大生プライベート」である。
分割されたパネルを動かして絵を完成させるというもの。若干セクシーな構図の絵であることから今日ではファルコム作品として触れられることが少ないのだが、黎明期特有の試行錯誤の経過として象徴的な一本である。
正直なところ絵柄もゲームシステムも特筆すべきものはほとんどなく、単に「あのファルコムが出していたアダルト調のソフト」として、知名度がやや高いという程度でしかない。
パッケージ裏面の文言は、エロチックをうたいつつもどこか上品な感じを出そうとしており、昭和の作品に特有の美的感覚が見て取れる。

パズルタイプアダルトゲーム

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-8801/PC-8801mkII
媒体:カセット, ディスク5.25"2D(1枚)
定価:4,200円 6,200円(税無)
型番:NENW12007, NENW12008
発売:1983年11月頃
GACN:8811006188003, 8811006189000

移植:NEC PC-9801, PC-9801F
媒体:フロッピーディスク5.25"2D, 5.25"2DD(1枚)
型番:不明, NFNW11001
GACN:未所有, 8811006190006

移植:FUJITSU FM-7, FM-77
媒体:カセット, ディスク5.25"2D, 3.5"2D(1個/枚)
型番:FUNW13006, FUNW13007, FUNW13012
GACN:8811006186009, 未所有, 8811006187006

モンスターハウス
モンスターハウス(Monster House)

ある学者の手記が届いた主人公。しかし彼は2年も前に行方不明になっていたのだ…。彼の手記は1965年11月13日の日付であり、「今夜その館に入るつもりだ」で終わっている。舞台の年代が特定できる作品はファルコムとしては珍しい。
さらに珍しく、MZシリーズ専用の作品である。「オカルティック ミステリー アドベンチャー シリーズ」となっていて、「ホラーハウス」の系統であることを伺わせるが、内容的には特に繋がりはない。
文字入力式ではなく、コマンド選択式のアドベンチャーゲーム。呪いの館と言われる小さな城を捜索するのが目的のゲーム。
「地下から4階に至るまでの数十の部屋」には、「無数のカラクリ」「妖怪達が貴方を狙う!」などのキャッチフレーズが踊っている。パッケージを見ると洋館であるし、ストーリーも「中世ここは魔女や魔法使い達が隠れ住んでいた」という西洋を思わせる内容なのに、「カラクリ」はともかくとして「妖怪」という日本的な文言が並んでいる点がいささか不思議ではある。

オカルティックミステリーアドベンチャー

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:SHARP MZ-80B/2000/2200共通(要G-RAM I)
媒体:カセットテープ(1個)
定価:4,500円(税無)
型番:SHNW18001
発売:1983年10月頃
GACN:8811006182001

SSGN潜行特攻作戦
エスエスジーエヌセンコウトッコウサクセン(SSGN Senkō Tokkō Sakusen)

SSGNというのは、パッケージにも小さく書かれているが「Subsurface Guided Nuclear」、「巡行ミサイル原子力潜水艦」の略である。「某国」の原子力潜水艦艦長として「合衆国」の西海岸沿岸の都市を壊滅させるという、冷戦時代ならではの作品。「ギャラクティック・ウォーズ1」同様のシミュレーションゲームである。
当時のパソコンゲームメーカーはどこもこの手のウォー・シミュレーションゲームを手がけていた。当時のパソコンゲームは、まず既に存在していたボードゲーム類をパソコン相手で一人用として遊べるようにしたものが多かったため、似たような題材を選んでいたのである。
日本ファルコムは結果としてはこうしたシミュレーションゲームの流れには乗ることなく、いわゆるロールプレイングゲームが主力となっていくが、それ以前は多様な方向性の作品を手がけていた。
まだ箱絵すらないようなソフトも珍しくなかった時代でありながら、緻密なパッケージイラストを配しているところも見所。

巡航ミサイル原子力潜水艦

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:FUJITSU FM-7/FM-8共通
媒体:フロッピーディスク5.25"2D(1枚)
定価:3,800円(税無)
型番:FUNW13004
発売:1983年10月頃
カタログ番号:8811006166001

スーパーホロスコープ漢字版
スーパーホロスコープカンジバン(Super Horoscope Kanji-ban)

今回展示の中では唯一のゲームソフト以外の作品。その名の通りホロスコープ、すなわち占星術を基にした占いができる。 生年月日と今の日付から結果を出す個人の人生占い・性格占いと、二人の相性診断を選択できる。
ホロスコープは惑星の配置を計算で出すことができるため、初期のパソコン用ソフトとしては一般的に存在していた。
このソフトが時期を考えた際に珍しいのは、漢字表示であることと、結果をプリンタに出力できることであろう。そうは言っても自分一人ではあまりすることがないのも事実ではあり、やはり主力は相性占いである。パソコン+プリンタまで揃えると個人としては非常に高価なシステムとなるが、これで女の子と盛り上がれたという方がいたら歴史の証言者として名乗り出て頂きたい一本である。
ちなみに「漢字版」とタイトルにあるが、漢字版でないバージョン(「カナ版」等)は存在しない。この時代は年を下位2桁で扱うことが多く、1900年代しか認識しないソフトも多かった中、2000年以降の入力がきちんと可能である点にも注目したい。

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:表記なし
機種:NEC PC-8801/PC-8801mkII
媒体:カセット, ディスク5.25"2D(1個/枚)
定価:6,800円 7,800円(税無)
型番:NENW12011, NENW12011012
発売:1984年前半
GACN:未所有, 8811006172002

移植:FUJITSU FM-7, FUJITSU FM-77
媒体:カセット, ディスク5.25"2D, 3.5"2D(1個/枚)
型番:FUNW13008, FUNW13009, FUNW13013
GACN:8811001508004, 未所有, 8811006171005

異次元からの脱出
イジゲンカラノダッシュツ(Escape from Twilight Zone)

アドベンチャーゲーム。「デーモンズリング」より発売は後であるが、やはりアドベンチャーのシリーズとしてはカウントされていない。しかしパッケージの裏には「Falcomが放つ電子冒険小説シリーズ」とあり、デーモンズリングとのシリーズであることが示唆されている。また、カタログでも「ファルコムが放つ電子冒険小説第2弾!」と書かれてはいる。
しかし翌年の「アステカ」でも「電子冒険小説第2弾!!」と改めて書かれているので、最終的にはシリーズとしては扱われなかったようだ。
テープ版、ディスク版が存在するが、テープ版でもロードを最初の1回しか行わないことが売りとなっていた。
ちなみに「デーモンズリング」同様の迷路が後半に存在する。やはり難易度が高かったらしく、クリア以前に迷路で挫折した人の話が多い。

電子冒険小説

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:FUJITSU FM-7, FM-77
媒体:カセット, ディスク5.25"2D, 3.5"2D(1枚)(1個/枚)
定価:3,800円 5,800円(税無)
型番:FUNW13010, FUNW130011, FUNW130012
発売:1984年5月頃
GACN:8811006193007, 未所有

狂気の館 〔ホラーハウスⅡ〕
キョウキノヤカタ(Kyōki no Yakata - Horror House II)

前作「ホラーハウス」の続編。「なぜ、この館の持主たちは、次々と消えてしまうのだろうか?」との文句で始まる「ファルコム オカルティック ミステリー アドベンチャー シリーズ」。
やはり古典的なアドベンチャーゲームで、基本的なシステムは変わらない。グラフィックもライン+一部ペイントで、コマンド入力はキーボードである。
途中で物音がしたり、悲鳴が聞こえてきたり、死体が見つかったりとやや展開に工夫がされているが、基本的には物を取ったり使ったりして仕掛けを解いていくのが主体となる。
ちなみに「シリーズ第三弾!」の表記が裏面にあるが、「ホラーハウス」「モンスターハウス」に続く第三弾になる。この時期のファルコムは、どのソフトがシリーズなのかが分かりづらい。広告などには書かれている場合もあるが、製品のパッケージだけを見ても「第○弾」しか書かれていないことが多い。さらに、時々シリーズの番号がリセットされるなど、その時々でそれらしく組み合わせていたことが推測される。

オカルティックミステリーアドベンチャー

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-8801/PC-8801mkII共通
媒体:カセットテープ(1個)
定価:3,800円(税無)
型番:NENW12009
発売:1984年前半
GACN:8811006192000

デーモンズリング 〔魔王の指輪〕
デーモンズリング(Demons Ring)

(PC-88版)
ファルコムのオカルト系アドベンチャーゲームの系統だが、「ホラーハウス」以前と異なり、シリーズには含まれていない。
2016年に発売された公式グッズ「ファルコム35周年記念湯呑」にはこれまでのファルコム作品のタイトルがたくさん並んでいるのだが、栄えあるトップに書かれているのがこの「デーモンズリング」である。
特に有名なのが、広告でも盛んにうたわれていた「瞬間画面表示」であろう。瞬間と言っても「0.6秒」(PC-9801、FM-77)とか「1秒台」(PC-8801、FM-7)といったそれなりの時間であるが、それまでは線を引いて中身を塗りつぶして…と、経過を目で追えるほどの遅さで、下手すると数分間かかっていたのだから、立派に瞬間と言えたのである。
内容は国王の子デュムリンとなって、魔王を倒すのが目的。しかし「歩いているだけで疲れて死んでしまう」などの要素がある上、後半の迷路は「最短経路で行くとなぜか怒られてクリアできない」という理不尽さであった。もっとも、当時のアドベンチャーというのは難易度が高いのが普通であり、特にこれだけが酷いわけではない。

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欧州絵画調電子冒険小説

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-8801/PC-8801mkII共通
媒体:フロッピーディスク5.25"2D(2枚)
定価:8,700円(税無)
型番:NENW12010
発売:1984年3月頃
GACN:8811004301008

(移植版)
8801版の移植になるが、パッケージのサイズが全く異なっている。フロッピーディスクのサイズは同じなので、必然性のある変更ではない。
全機種おいて定価8,700円という価格は当時としても高価な部類に入る。この時期はPC-8801とFM-7/77系に対してアドベンチャーゲームが数多くリリースされていたが、X1やPC-9801で遊べる作品は少なかった。9801版は当時のハードウェア普及の具合からも特に稀少である。
ちなみにゲームの難易度が高いことは8801版の解説で触れたが、基本的なシステムの他にも「像を見ただけで死ぬ」「崖の下を見ただけで死ぬ」「穴を覗くと死ぬ」など、一発死のトラップが大量に用意されたゲームでもあった。
キャッチフレーズの「欧州絵画調電子冒険小説」というのは、「ドラゴンスレイヤー」の「前代未聞麻薬的爽快遊戯」と対になっている。これは仁丹のキャッチフレーズからヒントを得たと言われるが、はっきりしない。というより、仁丹の方に似ている宣伝文句がないのである。あえて探すと「懐中良薬口中香剤」だろうか?

移植:NEC PC-9801, PC-9801F
媒体:フロッピーディスク5.25"2D, 5.25"2DD(1枚)
型番:不明, NFNW11002
GACN:未所有, 8811004302005

移植:FUJITSU FM-7/NEW7共通, FM-77
媒体:フロッピーディスク5.25"2D, 3.5"2D(2枚)
型番:FUNW13016, FUNW13017
GACN:8811004299008, 8811004300001

北の脅威
キタノキョウイ(Kita no Kyōi)

1989年に日本がソビエトの侵攻を受け、北海道が危機に陥るという設定のシミュレーションゲーム。「SSGN潜行特攻作戦」では「某国」とぼかされていたが、今回は「ソビエト」と名指しである。
航空機や艦船、潜水艦を操作して、ソビエト軍を全滅させれば勝利となる。冷戦時代ならではの作品で、似たような設定は同時期の他社作品にも見ることができる。
ファルコムとしては珍しい作品であると同時に、いきなり「ファルコム シミュレーション ゲームシリーズ」とシリーズ表記がある。しかしその後シリーズ展開はされることはなく、ファルコムはロールプレイングゲームへの道を走ることとなった。
結果として、ファルコムのシミュレーションは「ギャラクティック・ウォーズ1」「SSGN潜行特攻作戦」そしてこの「北の脅威」の3本に留まっている。

シミュレーション・ウォーゲーム

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-6001(要32K)
媒体:カセットテープ(1個)
定価:3,000円(税無)
型番:NENW13002
発売:1984年6月頃
GACN:8811006185002

ドラゴンスレイヤー
ドラゴンスレイヤー(Dragon Slayer)

(LV1.0/カセット初版)
日本ファルコムの代表作である「ドラゴンスレイヤー」の元祖となるPC-8801のカセットテープ版。これはLEVEL1.0と称される。フロッピーディスク版のLEVEL1.1以降や他機種のLEVEL2.0と異なり、マップが1面しかないループゲームである。作者は木屋善夫氏。

いずれも基本的なシステムは同じであり、パズル要素の強いアクションロールプレイングゲームである。ただし「十字架」の扱いに違いがあり、それを用いた攻略がLEVEL1.1以前と2.0以降では全く異なっている。

前代未聞麻薬的爽快遊戯

発売元:日本ファルコム株式会社
ブランド:ファルコム(Falcom)
機種:NEC PC-8801
媒体:カセットテープ(1個)
定価:4,800円(税無)
型番:NENW12013
発売:1984年9月頃
GACN:8811004308007

(LV1.1/ディスク初版)
ドラゴンスレイヤーのLEVEL1.1版。テープ版のみだったLV1.0に対し、ディスク版もリリースされている。全10面にマップが増えたことが大きな違い。ディスク版は他に専用のタイトル画面がつくなどの変更がなされている。ちなみに難易度はLEVEL2.0よりも高い。

近年になって、AppleⅡの「Caverns of Freitag」が元ネタ、という呟きが作者からtwitterになされていた。ただAppleⅡのゲームとしてもあまり有名ではなく、内容的にも一部の画面構成(上から見たマップ等)に若干の共通要素がある程度で全くの別物である。
ちなみに「Freitag」というのは(ドイツ語で「金曜日」の意味)ドラゴンの名前である。Freitagを倒すことで得られる称号が「Dragon Slayer」なのだ。

移植:NEC PC-8801/PC-8801mkII共通
媒体:フロッピーディスク5.25"2D(1枚)
定価:7,200円(税無)
型番:NENW12014
発売:1984年11月頃
GACN:8811004309004

(LV2.0/更新版)
ドラゴンスレイヤーの完成形であるLEVEL2.0。PC-8801版以外は全てLEVEL2.0準拠となる。操作キーが変わり、ルールに様々な修正が加わるなど、変更点はかなり多い。一般的に知られているのはこのLEVEL2.0である。

ちなみにディスク版には1面よりも前に「トレーニンググラウンド」という練習面が存在するのだが、これは一度遊ぶとセーブデータの関係から二度と遊べなくなってしまう。こうした作品はフロッピーディスクのPCゲームではいくつも存在し、ゲーム保存の上でも悩ましい作品である。

パッケージは基本的に共通で、帯だけが異なる。機種ごとに色が違うのが特徴である。ただしMSX版とPC-9801版だけはスクウェアから発売されており、箱のサイズやデザインなどが全く異なっている。この他、雑誌に掲載されたバージョンなどが存在する。

更新:NEC PC-8801/PC-8801mkII共通
媒体:フロッピーディスク5.25"2D(1枚)
定価:1,000円(税無、通販のバージョンアップサービス)
GACN:未所有

移植:FUJITSU FM-7,NEW7共通/FM-77
媒体:カセット, ディスク5.25"2D, 3.5"2D(1枚)
定価:4,800円 7,200円(税無)
型番:FUNW13018, FUNW13019, FUNW13020
GACN:8811004303002, 8811004304009, 8811004305006

移植:NEC PC-8001mkIISR
媒体:カセット, ディスク5.25"2D(1個/枚)
型番:NENW17002, NENW17003
GACN:8811004306003, 8811004307000

移植:SHARP X1/C/CS/CK/D, X1D, turbo
媒体:カセット, ディスク3"2D, 5.25"2D(2個, 1枚)
定価:5,900円 7,200円(税無)
型番:SINW16003, SINW16004, SINW16005
GACN:8811004310000, 未所有, 8811007579008