新年のご挨拶

2024年 新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます

先日の能登半島で発生した地震で被害に遭われた皆さまに、心からのお見舞いを申し上げます。いまも困難な状況にある現地の皆様の一刻も早い回復と安全を心から願っております。

私たちの社会には、まだまだ多くの課題が残っています。そんな中でも希望を絶やさず、ビデオゲームが見せてくれる夢と創造の世界を未来に残すことで、少しでもこの世界が美しい場所となるように、私たちは私たちにできる形で社会に貢献し続けたいと思います。

もちろん、人命が優先ではありますが、地域の皆さまが築いてこられた歴史や文化、皆さまが大切にしてきた思い出もまた、守るべき大切なものです。今回の地震でも、地域のアーカイブ機関が被災していると伺っていますが、私たちは保存の専門機関として、フロッピーディスクをはじめとする資料保存や修復に関し、連携し助力したいと考えています。

ヨーロッパでは、第二次世界大戦中に多くの図書館や教会が破壊され収蔵されていた本や資料が焼失しています。ですが、一部の書籍資料はマイクロフィルムに写真として残されていたため、歴史から完全に消滅することなく現在までその内容が伝えられています。資料情報を整理し、マイグレーションをはじめとする専門的保存作業を進めれば、ゲーム資料も古文書と同じように、現物資料に万が一の破損や紛失といった事故が起きたとしても、資料を後世に残すことができます。

日本は災害の多い国ですが、魅力的な文化をたくさん発信してきた国でもあります。技術と人の力で、少しでも多くのものを残すべく、引き続き皆さまとともに活動ができるよう、私たちは本年も、こうした取り組みに全力で務めてまいります。

クラウドファンディングの進捗ご報告

さて、本日は、昨年末に開始いたしました当協会のクラウドファンディングについて、詳細のご説明と進捗ご報告、そしてお礼をお伝えしたいと思います。

ゲーム保存協会は、NPO法人という法人格をもち活動する民間団体です。NPO法人とは、特定非営利活動法人の略称ですが、日本にこの法人格ができたのは1998年と比較的最近のことです。

NPO法人は一般の企業と異なり、自社利益のためではなく公益のために活動する団体で、法人格を維持するために、公益性の高い活動を行うことはもちろんですが、内閣府をはじめとした監査監督機関に対し年次で情報開示を行う義務があります。加えて、会計上も一般の法人とは異なる様々なルールが設定されており、こうした決まり事を守りながら活動を続けなければなりません。

なかでも当協会は、会計に関してより高い透明性と公平性を保つべきと考え、一般的なNPO法人の会計基準に加えて、さらに独自で厳しい予算管理のルールを設け、非営利事業を続けています。現在も、管理費は全体の3割に抑えること、中古ゲーム等の受け入れ寄贈品は1点1円として会計上に反映すること、毎事業年度ごとに誰が見ても理解できる解説付きの会計報告を公表することなど、皆さまに安心いただき、ご納得いただいたうえでご支援いただくための努力を続けております。

こうした厳格なルールを守りながら事業の規模を拡大できたのは、ひとえに皆さまのご支援のおかげです。この場を借りて、私たちの活動を支えてくださる全ての会員の皆さま、寄付者の皆さま、そしてボランティアの皆さまに心からの感謝を表します。

さて、会計上の厳しいルールのもと、当協会ではいただいたご支援の多くを保存活動のために支出しております。サポーター会員の皆さまからの継続的なご支援は、まさにこうした日々の活動の糧となっておりますが、保存活動を進める中で、ときには高額な機材や設備投資がどうしても必要となる場合があります。

管理費を全体の3割に収めるというルールの中で、いただいたご支援を1円でも多く実際の保存活動のために支出している当協会では、残念ながら現在の収益規模では将来の設備投資のための「貯金」をそれほど多く用意しておくことができません。クラウドファンディングを通したご寄付は、私たちのようにまだ収益規模の小さな団体で、新たなプロジェクトを始めるための初期投資の資金を得る際に有効な手段の一つです。

今回、クラウドファンディングを公開して3日間というわずかな期間に、私たちはスキャナー購入費60万円の目標金額を達成いたしました。

ご協力いただきました皆さま、日ごろ当協会の活動を応援くださっている皆さま、皆さまのご支援があってこそ、私たちはこの重要な使命を続けることができます。寛大なご支援に深く感謝申し上げます。

>進捗状況はこちら:クラファンページリンク

今回のクラウドファンディングでは、これまで一度もご支援をいただいたことのなかった多くの方からも、お力添えをいただいております。皆さまのご期待に背くことのないよう、私たちは皆さまから頂いたご支援を、スキャナー購入費をはじめとした資料保存の活動に、大切に使わせていただきます。活動の状況や新たな取り組みなど、これからも当協会のホームページやSNS、ニュースレターなどの発行物を通してご紹介し、年度の終わりには会計報告の詳細もお伝えいたしますので、ぜひお待ちいただけますと幸いです。

ご協力いただいております皆さまに、改めまして心からの感謝を申し上げます。

今回、予定より早期に目標金額を達成したことを受け、引き続き2024年6月30日までクラウドファンディングサイトの公開を続け、ストレッチ目標として、作業効率を大幅に高める雑誌資料分解用カッター購入費など、追加備品の購入費を募集したいと考えております。

皆さまのご助力で、ゲーム保存協会は現在、収蔵資料数が増加傾向にあり、業務の効率化や設備の充実が急務となっております。日ごろご支援いただいている皆さまには感謝してもしきれぬ思いです。本当にどうもありがとうございます。ぜひ今後も引き続きのご支援ご協力、応援をいただけますと幸いです。

さいごに

新年の始まりは、新たな希望と可能性を象徴しています。私たちは、皆さまと共に、ゲームの価値を未来に伝え、より良い世界を築くために、力を合わせていきたいと思います。これからも全力で活動してまいりますので、ぜひ活動成果にご期待くださいませ。

皆さま、いつも本当にありがとうございます。
2024年が皆さまにとって健康、幸福、そして成功に満ちた年となりますように。

NPO法人ゲーム保存協会
理事長 ルドン・ジョゼフ

ニュースレターvol.22発行のお知らせ

ゲーム保存協会・広報担当です。
日頃より当協会をご支援いただき、誠にありがとうございます。

最新号のニュースレターGPS News vol.22を発行しましたのでお知らせします。
ゲーム雑誌・書籍などのデータベース化、FM-7エミュレータ開発計画、光学メディア保存研究などの活動レポートを掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

→ニュースレター最新号PDFダウンロードはこちら
※リンク先の一般公開ニュースレターからダウンロードいただけます

スキャナー購入費へのご支援ご協力のお願い

現在、当協会ではゲーム雑誌のスキャニング作業とデータベースへの取り組みを急ピッチで進めていきたいと考えていますが、専門的な業務用スキャナーは高価で、新たな設備投資の予算に不足が生じております。
必要な資材を購入するためのクラウドファンディングを行っておりますので、日頃のご支援に加え、ご参加できる方がいらっしゃいましたら、ぜひご検討をお願いします。

→クラウドファンディングの詳細はこちら

■サポーター会員のニュースレター受け取り方法変更ご案内
ご登録時、レターの受け取り方法をPDFもしくは、郵送・PDFのいずれかをお選びいただいております。ご登録後に受け取り方法変更をご希望の場合、マイページの「個人情報の変更」からお手続きをお願いいたします。

2022年度事業報告ニュースレターvol.21発行のお知らせ

ゲーム保存協会・広報担当です。
日頃より当協会をご支援いただき、誠にありがとうございます。

最新号のニュースレターGPS News vol.21を発行しましたのでお知らせします。
2023年7月で2022年度の活動を無事終えることができました。2022年度の活動報告・会計報告、及び2023年度の活動計画のレターとなっております。
2022年度は、文化庁アーカイブ事業の継続はもちろん、保存研究ではポリーヌの8インチドライブ用アダプター完成、啓発事業ではドキュメンタリー「芸夢」第二弾公開などの活動が行われてきました。
また、今回当協会に寄贈された資料の保管がいかにして行われているかということを特集として取り上げております。

▽ニュースレター最新号PDFダウンロードはこちら
※リンク先のサポーター会員限定コンテンツ>全会報・限定冊子からアクセスください

尚、ニュースレターGPS News vol.18 において、前年度の会計報告の数字が間違っている箇所が判明しました。英語版ともに合わせて修正したものに差し替えております。

会員以外の方もご覧いただけますので、ゲーム保存活動への興味、関心を持っている知人の方がいましたら、当協会の活動をぜひシェアしていただけますと幸いです。
皆さまにご支援いただけるよう活動を継続してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 

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